ご無沙汰しております。ぷちでございます。
昨日は中川さんたちが復活させた宮之浦地区の岳参りだったようですが、一足早く3日に我々も岳参りしてきました。
永田岳に( ´ー`)
永田岳(ながただけ)は、屋久島の宮之浦岳北西側に対峙する山である。標高は屋久島および九州において宮之浦岳に次いで2番目に高く、西日本でも三嶺に次いで10番目の高峰となる。
宮之浦岳、永田岳および黒味岳を屋久島三山と呼ぶ。新日本百名山に選定されている。
byWiki
写真もWikiから拝借したので晴れてますけども、我々が行った2日3日は靄霧雨。
湿気湿気湿気(´Д` )
わたくし、友人をして「屋久島に生まれたのがもったいない」と言わしめるほどの筋金入りのインドア派。
自然は好きなんですよ?
でもアレルギー皮膚炎持ちなので虫刺されがかぶれる、汗にもかぶれる…。
そんなわたしであるからして自ら進んで森や山に入ることはなく、よそから来た友人を案内するであるとか、そういう理由でもないとなかなか…。
そんなヤツがなぜ登山、しかも山中泊、更には屋久島屈指の難関コースに挑むことになったのかと申しますと、わたくしここ半年ほど前から再びカメラ熱が再燃しておるのですけれど、仕事に帰ってきているのでなかなか森に入ったりする時間がなく。
そんな折、父が世界遺産登録20周年事業の成功祈願と登山道視察を兼ねて永田岳に岳参りに行くというではありませんか。
山岳部の方も同行し持ちきれない荷物は持っていただけるというので一も二もなく全力で乗っかった次第でございます。
なかなかこんな機会もないので兄同行のもと仁も連れて行くことになり、ここに
親子3代+おまけの岳参り計画が発動!
ところが。同行予定だった若者たちが組合の用事で全滅。
前日になってシャチョーのところのガイドの若者を研修目的で連れていこうと思い立ったものの、9時過ぎていたので都合が合わず…。
軽いハイキング用のリュックを持っていくつもりだったのに急遽兄からザックを借りて荷物を詰め直し。
兄は沢部などの活動でだいぶ山慣れしていて装備も本格的だけれど、さすがに仁の荷物を優先しているので、私と父の寝袋までは持ってもらえず(´Д` )
私はというとせっかくだからとフルサイズ一眼(850g)+広角レンズ(385g)+105mmマクロレンズ(725g)+ミニ三脚(750g)を持って行こうとしているわけで、カメラ用品だけで3kg弱あるんですよ( ^ω^)
これに当然ながら着替えだの虫除けだの細々したものも持たねばならぬのですよ。
果たしてこれを背負って歩けるのか?わたし・・・。
朝9時半に宮之浦支所に集合。
ここでメンバー紹介。
あ、写真はない( ^ω^)
6人分の食料を一手に背負う案内兼リーダー まつださん
たまたまついて来て下さることになって現地に来てみたら、深刻なポーター不足で背負ってもらう荷物が予想外にあったため急遽大きいアタックザックをレンタルしてくるハメになった えのきさん
パンと着替えと寝袋でリュックがパンパン こうじ
やたらと装備が充実してる けんじ
じぃじのより大きいザックを背負ってる じん
カメラ用品とアミノ飲料と着替えで精一杯です かおり
この6人に保全センターの方2人が山小屋まで同行。
まずは永田の浜で岳参りに使う塩水で洗われた砂を竹筒に詰めます。

屋久島に生まれて育ってるのに岳参りは初めて参加なので知らないことばかり。
お昼のお弁当を食べていざ出発。

ちょっとズルをさせていただいて、一般の登山口より上の大川林道終点から入山。
超ガスってまして視界悪し。

仁もけっこうなザックを背負っているのがおわかりになられると思います。
兄は地図読みをしちゃったりなんかして本格的。
まつださんのザックはパンパンです(;´Д`A

この日は永田歩道を行軍して鹿之沢小屋を目指します。
靄がかっていて神秘的だけれどカメラにとっては大変過酷。

なんせレンズどころかファインダーまで曇る曇る( ^ω^)
しかも薄暗いので普通に撮っていては真っ暗ゆえ日中シンクロ駆使。

あ、すでにパパンがリュックを放棄していますね!

パパンのリュックはえのきさんが持ってくださいました…。
これ、仁が気づいたんですけど、真ん中あたりが鶴みたいに見えませんか?

私らは全然気づきませんでした( ̄▽ ̄;)
永田歩道の桃平に到着したのは16時。

予定より遅くなったのはひとえに父と私が足引っ張りだったからですね。
それにしても鹿之沢小屋まで1kmと表示が出てから長かったこと。
1時間以上かかりました。
まつださんとえのきさんも「鹿之沢小屋が逃げてるんじゃなかか」と言うほど遠かった…。
18時過ぎに鹿之沢小屋に到着。
小屋には福岡から写真を撮りにいらした2人組の先客がいらっしゃいました。
天候待ちで2日目の滞在だそうです。
やっぱり写真を撮るには滞在しなきゃ(ヾノ・∀・`)ムリムリと悟ったわたくし。
まつださんが準備してくださった夕食はたいへん豪勢で、疲労もあいまって最高の食事でした!
その場で炊いたご飯に温かいカレー、らっきょうに福神漬け。
ナタデココやりんごや柑橘類のデザート付き!
まつださんはこれを背負ってたのか・・・凄すぎる・・・。
CWニコルが来たとき、三岳を5升背負っていってCWニコルが3升飲んだだとかのおもしろいお話も伺ってるうちに夜も更け、翌日は3時起床なので早々に就寝・・・
しようとしたんですが疲れ果てているのになかなか寝付けない。
そのうち右手の甲がチクリとしたので明かりをつけてみると蛭がくっついてました。
永田は蛭がすごいとは聞いておりとうとう洗礼を受けたわけですが、キャー!なんていうキャラでもないのでそっとまつださんお手製のクエン酸スプレーをかけて潰しました☆(ゝω・)v
翌朝3時。
「おい」という兄の無愛想なモーニングコールで起床。
まつださんの淹れてくれたコーヒーをいただき、軽くパンなどを食べていざ永田岳へ。
あとで山小屋に戻るので荷物は最小限。
私はカメラだけ首からさげて、レンズは兄に持ってもらうことに。
4時前に出発。
当たり前ですが真っ暗です。

それどころか昨日は降られなかった雨もポツポツ。
ご来光はまっっったく期待できませぬが、目的は岳参りとしゃくなげですから!
5時前に山頂着。

荷物がなければ兄と仁のペースについて行けました(´∀`)
途中ではしごが崩れていて、崩れたはしごを足場にロープでよじ登る箇所があったんですけど、その足場のはしごが雨で滑ってしこたま尻を強打してしまいましたがね・・・。
明るくなってくると周りには見事なしゃくなげ。

今年は宮之浦岳あたりのしゃくなげはあまり咲いていないとのことでしたが、永田岳はそれは見事で壮観な咲きっぷり。
永田岳北壁のしゃくなげが一番美しいというのは本当でございました。
しかしこの天気。

視界はゼロ。
絶景と言われる永田岳からの景色は見えず。
ローソク岩展望台もいったい何を展望しろというのか…。
ま、まぁこれはきっとまた来いということですよね。
山頂から母に電話していると父たちが到着したので、第一目的の祠へお参り。
浜で詰めた砂と米と塩、お神酒とお賽銭と祈りを捧げます。

三代でお参りなんてなかなかないですよね。
よい経験をさせていただいたと思います。

お参りも滞りなく終了。
ここでレンズをマクロに変更。

それにしても可憐な花ですなぁ。

荷物がないおかげで疲れも忘れて撮りまくってましたが、曇りがひどくてピントが甘いのが多くて残念。
雨露の光るしゃくなげも美しいけれど、稜線としゃくなげと青空も撮りたかったなぁ。




見事でしょう?
こちらが宿泊した鹿之沢小屋。

きれいに使われていてありがたいですな。
トイレが少し遠く、足場の悪い川を渡っていかなければならないのが難点。
朝食に温かいお味噌汁もいただいて、いざ難所の花山歩道を目指しますよ。
食材を消費したおかげでスペースができた兄にマクロレンズとミニ三脚を持ってもらったのに、雨で濡れた服で重みが増している私の荷物ヽ(´Д`;)ノ
出だしは雨が降っていたのでカメラはザックにしまいっぱなし。
撮りたい被写体はあったけれど、日のあるうちに下山を優先して撮ってる暇なんてありませぬ。
まつださんと兄と仁は先行し、えのきさんと父と私は怪我をしないようにゆっくりめのペースで。

花山歩道に入ってしばらくしてようやく少し写真を撮る余裕が。
相変わらず靄はかかっていたけれど雨はやんで、少し明るくなりました。

それでも湿気はすごいのでレンズは曇りっぱなし。
PLフィルターをつけていたのですが拭きすぎて傷が入りました・・・(ノД`)シクシク

ま、まぁそれも幻想的というか味があるということにしといてくださいまし。
花山歩道には樹齢800年という巨大ハリギリがあるのですが、きつすぎる登山道にまったく余裕のない我々は見つけられませんでした(;・∀・)

そして再び写真を撮る余裕がなくなる私。
難関コースだと知人が言っていた理由がよくわかる過酷な登山道でございました…。
長く急な下りが続いたと思うと急な上りがあり。
ステッキをついて下っていたら肘の古傷が再発し、まったく力が入らなくなってしまいました。
膝が笑うどころじゃない大爆笑。
下りの方がキツイっていうのを実体験。
途中からは尻をついて斜面を滑るように下ってました。
案内板が不案内で残り距離もわからないし、心が折れまくり。
そんな状況でなかなか足が出なくなって、それでも騙し騙し進んでいたのですが、もう私ここでビバークします…とか考え始めた頃。
「ザック貸してごらん」とえのきさん。
そしてそのまま前に抱えて颯爽と歩き始める。
か…かっこよすぎる…。
自分の荷物くらい自分で持とうと思って頑張ってきたけれど、このままでは逆に迷惑をかけてしまいかねないので甘えさせていただくことにしました。
そしたらどうにか足も進むようになり、鈍い歩みではあるものの着実に前には出せるようになりまして。
そこから小一時間。
木立の間に兄たちの合羽が見えたときには心底ホッとして、それまでの牛の歩みが猫のように軽やかに!
一番乗りは兄と仁で、私たちの1時間ほど前だったらしいので、我々も健闘したんだなぁと。
絶対日が暮れるだろうと思ってたらしいですよ(;・∀・)
沢登りでならしてるはずの兄でも最後は足が出なかったらしい。
「おまえ次来るときはレンズ持ってくんな。何度捨てようと思ったか…」
と言われましたヽ(´Д`;)ノ
次は来るなと言われなかっただけ良しとします(´;ω;`)
車に乗る前にゲーターを外し合羽のズボンを脱ぐと蛭がうようよ出るわ出るわ…。
こんなに連れて歩いてたのかーと改めてびっくり。
6時過ぎに宮之浦に到着し、長い2日間の岳参りが終了いたしました。
まつださんえのきさんには父娘共々ほんっとうにお世話になりました。
あの年代の山男たちの気力体力には感服いたしました・・・。
翌日は首から下が全身筋肉痛でしたが父は朝から、私はレンタル用品を返却しに行きお昼から出社。
今日はもう筋肉痛もとれました。
でもどこでぶつけたとも知れないたくさんの青アザはまだ消えていません。
父は前回縄文杉への視察の際はかなりしんどかったそうですが、今回は1泊したのが良かったのか孫たちと散歩していたのが功を奏したのかその時よりはマシだったそうです。
それにしても屋久島に生まれて育っているのにまだ見たことない知らないことがたくさんあるなぁ。
森もやっぱりすごく神秘的だなぁと。
撮り損ねた被写体は多かったけれど、またあの道を歩くのはしばらくはご勘弁…。
しんどさを忘れた頃にまたチャレンジする…かもしれない( ̄▽ ̄;)
東京に戻ったらちゃんとRAW現像して、カメラもメンテナンスに出さなきゃな。
マクロレンズから異音がしてて戦々恐々としております( ´Д`)=3 フゥ